フリーアドレスデスクは大きな机を共有して用いるデスクです。固定席を設けないノンテリトリアル式と親和性が高いです。

フリーアドレスデスクとは

 「フリーアドレス」は和製英語です。英語では“non-territorial office”や“shared office”と表現されており、日本国内でも「フリーアドレス」に代わって「ノンテリトリアル」や「グループアドレス」という表現が使われるようになってきてもいるようです。

 フリーアドレスデスクは、固定席を設けず、デスクを共用しようという発想から生まれたデスクです。米国からファシリティマネジメントの概念が輸入された事が契機になり開発されたようです。
 ファシリティマネジメントとは、平たくいうなれば、企業が保有・管理するすべての施設や設備に関して、それぞれの使用価値を最大化するための全体的な取組み、という事になりましょう。

概念“フリーアドレス”の変遷

 フリーアドレスデスクは日本で発祥しました。当初は端的に、限られた執務スペースをその時稼働している人員で共用して、賃料などのコストを削減するのがねらいでした――営業部門など外出の多いオフィスがあったとして、もし在席率が50%前後だとしたら、フリーアドレス化によりオフィスの規模を理論上は半分に圧縮できる事になります。
 こういった発想によりフリーアドレス化を行った企業としては、清水建設技術研究所・日本ヒューレットパッカード・グーグル・カルビー・JRバス関東・NTTドコモ・日本IBM・ソフトバンクテレコムなどがあります。社屋移転や本社機能の統合を機に、フリーアドレスを本格導入した企業は少なくありません。

 その後、従来「フリーアドレス」という単語で表現されていた概念が変化していきました。単に床面積を節約するために固定席を設けないのではなく、部署や部門によるエリアの区分をも取り払う事によって生じる、組織内コミュニケーションの活性化を計画した上でのフリーアドレス化が現れるようになったのです。これらはノンテリトリアルオフィス、もしくはシェアードオフィスと呼ばれます。これらはスタイルに対する名称なので、用いられるフリーアドレスデスクそのものは、ノンテリトリアルオフィスやシェアードオフィスでも基本的には変わりません。

 フリーアドレスを開発・販売する国内の主要オフィス家具メーカーは、自社にも積極的にフリーアドレスを導入しています。また、10年かけてオフィス内の文書の75%を削減した富士ゼロックス社も、文書削減策の一環としてフリーアドレス化を活用しています。

フリーアドレスデスクの構造

 フリーアドレスデスクの基本構造は、「対面で共用する脚」「天板」「天板を支える梁(はり)部材」の3つです。脚にはエンド脚とコネクト脚があり、天板は片面です。梁部材は天板の横幅に対応したものを用います。脚と梁部材を組み合わせて土台を構成し、天板を乗せてデスクになります。平たくいえば“大きな机”もしくは“大きなテーブル”です。
 天板には100cm~300cmの各種があります。1人100cm幅の席を作る際は、100cm2枚を横に並べても、200cmを2人で共用してもいいわけです。
 横方向への増連が可能ですが、構成できる最大幅には制限がありますのでご注意ください(10m前後まで)。
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